遺品整理では、衣類や書籍など、まだ使用可能な多くの品が出てきます。捨てるには忍びない一方で、リサイクルや寄付先を探すのは手間がかかると感じる方も少なくありません。特に、思い入れのある品物を「次に必要としてくれる人」に届けられるなら、ご遺族の心の負担を和らげることにもつながります。本記事では、古着や本の主な寄付先をカテゴリ別に整理し、それぞれの特徴や注意点をまとめました。寄付という形で故人の想いをつなぐ選択肢として、ぜひ参考にしてください。
1. 国内の支援団体への寄付
国内には、古着や本を受け取り、子ども支援、生活困窮者支援、被災地支援などに活かす団体が多数存在します。送料負担や受け入れ基準が団体によって異なるため、事前の確認が重要です。
- 古着deワクチン：不要な衣類を送るとワクチン支援につながる仕組み。回収キット購入が必要です。
- セカンドライフ：おもちゃや衣類、本など幅広く受け入れ。写真付きで寄付報告をしてくれる点が特徴です。
- NPO法人Homedoor：ホームレス支援に役立てられる衣類寄付を受け付けています。
2. 海外支援を行う団体への寄付
海外の子ども支援、貧困地域支援を行う団体も活発に寄付を受け付けています。古着は季節や状態に左右されやすいため、清潔で再利用可能な品が求められます。
- NGOジョイセフ：古着を送るとアフリカなどの母子支援につながる活動を展開。
- 日本救援衣料センター：大量の衣料を海外へ届ける団体。発送条件が細かく定められています。
3. 本を寄付できる主な団体
書籍は寄付先によって「そのまま現地へ届ける場合」と「売却して寄付金に変える場合」があります。本の状態はもちろん、ISBNの有無やジャンルで受け入れ可否が異なる点に注意してください。
- ブックオフ・チャリボン：不要な本を売却し、その査定額が寄付になる仕組み。幅広い団体に寄付先を選べます。
- シャンティ国際ボランティア会：アジアの子どもたちの教育支援のために寄付本を募集。
- NPO団体キフコレ：本やCDを査定し寄付金へ変換。申し込みが簡単で利用しやすいのが特徴。
4. 地域の自治体・図書館などへの寄付
地域密着の寄付先として、自治体や図書館、福祉施設などがあります。直接地域の方々の役に立つため、故人ゆかりの土地で寄付をしたい場合におすすめです。ただし、最近は受け入れを制限している自治体も多いため、事前の確認が必要です。
- 地域図書館：新しめの書籍を中心に受け入れ。
- 児童館・福祉施設：絵本や読み物が歓迎される場合もあります。
- 自治体のリユース拠点：生活用品全般の寄付を受け付けているケースも。
5. 寄付を行う際の注意点
寄付を行う前に、以下の点を必ず確認しておきましょう。
- 品物の状態が良いか（汚れ・破れ・カビがないこと）。
- 団体の受け入れ条件に合っているか。
- 送料負担の有無や搬送方法。
- 寄付後の活用方法が自分の意図に合っているか。
6. まとめ
遺品整理で発生する古着や本は、適切な寄付先を選ぶことで新たな価値を生み、誰かの助けとなる大切な資源になります。国内外の団体や地域施設など、選択肢は豊富に存在します。故人の想いを尊重しながら、社会貢献につながる形で手放す方法として寄付は非常に有効です。無理なく続けられる寄付先を見つけ、心の負担を減らしながら整理を進めてみてください。
